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『みにくいおひめさま』考。

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『みにくいおひめさま』
フィリス=マッギンリー作 まさきるりこ訳 なかがわそうや絵 瑞雲舎刊

随分久しぶりに復刊された本だそうです……と言ってもこの出版社からじゃないみたい(奥付によると。)どこか他の出版社から出されていたんでしょうが、私にとっては初めての本、とりあえず図書館で借りて読みました。

とってもお金持ちな王様の一人娘のエスメラルダは、王様にもお妃にもかわいがられてわがまま一杯幸せに育ちますが、ひとつだけ不幸せなことが……そう、みにくかったそうで。で、そんなにみにくかったらお嫁の貰い手もないやろ、どうしましょー?!ということで、おふれを出したところ、魔法を使うらしい?!女性が現れて9ヶ月間、彼女の元で王女を暮らさせることで、そのみにくさを直してみせる、と言います。王様は彼女の熱意に負けて、王女を預けることにします。彼女は貧しいながらもきちんと暮らし、ひとりで4人の美しい娘を育てています。王女は最初、お城でのくらしとのあまりの違いにかんしゃくを起こしますが、だんだん自分で何かをする楽しさ、人のために役立つ幸せなどなどを知っていき、なんと上を向いていた鼻がちゃんとなり、下を向いていた口の端が上を向き、最後は輝きのなかった瞳に輝きが宿り美しくなる、というお話です。

……なんだかあんまり親切な要約じゃないです、ごめんなさい。(この要約読んだからって、「ああ、読みたいわー!」とは思いがたいかもですよね。汗汗)

いや、いいお話なんです。ってか、お話はともかく、中川宗弥さんの挿絵はいい。みにくいときのおひめさまの絵はぼかして描かず、美しくなった(ほんまに、かわいい気持ちのいい女の子として描かれています)おひめさまだけ描いているし。
甘やかされて、周りを大切に思わず思い上がって暮らしている人の表情は、きっとその心の中のみにくさを醸し出していて、美しくないと思う。それを「みにくい」と端的に表現してるんやな、ってのはわかる。わかるんだけど……やっぱり「みにくい」っていうことばって、ひらがなになっていてもキツイ気がする。

原語ではなんて表現なんやろ?!と思ったら「Plain」と表現されていました。もしかして、表情が乏しいとか(瞳が輝いてない、といわれていたし)のっぺりしてる、とかそういう意味なんやろか?!と思って、辞書で調べたら、遠まわしに(Uglyとかより)みにくい、平均以下、みたいな意味らしい。「不細工」に近いかんじ?!(私の中では醜いっていうのが一番のキツイコトバで、不細工っていうのは、ちょっと愛情あり、な表現ですが、これもあくまで私の中でのランキング(笑)なので、人によって受け取り方感じ方は違うかもしれませんが。)

実はケーブルTVで大好きで見ているTVシリーズがあります。「アグリーベティ」っていうやつ。
ちょっと太めで、歯に矯正器具(ブリッジね)つけて眼鏡かけてる、見た目はちょっとハンデのある(爆)けど、気持ちは男前でかっこいいしかわいい熱血漢な女の子ベティが主人公のドラマ。人物表現がすごく好きで、悪役も出てくるけどその悪役までも憎めないとこがある、っていうか。
題名は「みにくいベティ」なんだけど、誰もみにくいとは思ってなくて、ついつい主人公がジタバタしていると「がんばれー!」とか「いいやん、それでっ!!」とか思っちゃう、というか。……でも、これの方が「Plain」よりキツイんやなぁ、そのわりには、アタシ、対応が親切やなぁ。(爆)

「みにくいおひめさま」……久しぶりにストーリテリングで創作物を覚えたいなぁ、と(ここんとこイングランドの昔話一辺倒だったので。爆)探していた中の候補作のひとつでした。が、とりあえずちょっと長いし、ひっかかるし(何かひっかかるところのあるおはなしは覚えられないものなので。笑)、パス。いつかどなたかがしてくださるのを楽しみにしとこーっと。

| | 18:56 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

なつかしーです

わわっ!「みにくいおひめさま」が取り上げられている!ってことで、思わずまた投稿してしまいます。
母の知人で絵本好きな(90近い今まで独身でおしゃれ!な芸術家です)方がいて、その人が私に小さい時から時々絵本のプレゼントをして下さっていたんです。幼稚園の時には「くまのプーさん」、小学校低学年の頃にもらったのが、この「みにくいおひめさま」でした。(どう考えても年齢的に逆の方が私には良かった気がします…)

お姫さま好きの私の好みを知って、下さったのだと思うのですが、面白いお話で絵も大好きだったわりに、どうも引っかかるところのあった本です。

というのは、一人っ子でそれこそわがままに育っていたであろう私は、「そのままだとこんなふうにみにくくなるよ」「もっとこうありなさい」というメッセージを、きっと私に伝えたいんだろうな…と、子供心に深読みしてしまういや~な子供だったから。

もしかしたら、単に絵がかわいいからと思って、下さったのかもしれないのに、私はこのおひめさまのようにほんとにひねくれていたんです。(-_-)

別にその人が嫌いだったわけではありませんが、この本を見るといまだにその引っかかりがとげのように思い出される本です。絵本をもらえるなんて感謝しなきゃいけないのに…。

ある程度、大きくなった子どもに本をあげるときには、メッセージ性のないものがいいなと思います。ハイ。今読むと、とても素敵な本なんですけどね。

| cottontail | 2009/05/16 22:01 | URL | ≫ EDIT

「子どもは無垢なもので深読みなんてしない」ってのは、私もウソやと思う、私もそういうコだったし。(笑)cottontailさんのひっかかるキモチ、わかります。私も実は「みにくい」っていうコトバにひっかかるのには、子供の頃の経験が理由なんや、と気付いたとこでした。

……なんだか大変なことになってますね、神戸。急にお当番がなくなってしまったし。患者さんたちが、あまり増えないといいですね、そしてうつっても軽めに済みますように。

| 暁 | 2009/05/18 10:08 | URL | ≫ EDIT















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